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【税務】クレジットカード明細があれば領収書は不要か (難易度:やさしい)

2018年07月23日

「ほとんど全ての経費をクレジットカードで支払えば、領収書は一切いらないのか?」

今回は、昔からご質問の多い、このテーマについて解説します。

 

領収書というものは

「必要経費として、いつ、どこで、何に、いくら」

使用したかを証明する根拠になります。逆に領収書がないと、事業のために使用した支出かどうかの証明が難しくなります。税務署に経費として認めてもらうには、領収書があるのがまずは基本となります。

 

一方、クレジットカードのご利用明細は、日付、店名、金額の情報が記載されていて、領収書とほぼ同じ情報がとれます。

検索してみると「クレジットカードの明細書も、立派に領収書の代わりになります」と書かれているホームページがあったり、聞くところによると事業主の間でも、そういわれている方も多いようです。

 


さっそく結論ですが、

クレジットカード明細は、領収書として認められません。

理由は簡単です。クレジット払いは、信用取引であって、事業主と取引先の直接の取引ではないためです。

クレジット払いの信用取引では、その時点ではまだ支払いを受けた側は、本来は、領収書を発行する義務がないという状態です。クレジット払いの場合、紙でもらえるクレジット利用控えには必ず「クレジット払い」とあり、たとえ代金が5万円以上であっても収入印紙が不要(課税文書にあたらない)です。つまり、税法上の領収書(17号文書)に該当しない、ということ。これが根拠となります。

税務署の見解でも原則的には、「クレジットカード明細は消費税の課税計算においては利用できない」とのこと。

 


よって、クレジットカードを利用しても、領収書はもらえる場合しっかり入手し保管しましょう。

 

しかし一方で、領収書をノートに貼ったり整理するのに時間を割けない個人事業主の方や、経理部門が準備段階の法人では「せっかくクレジットカードのご利用明細で、領収書とほぼ同じ情報がとれるのに」とお考えだと思います。

このような場合は、クレジットカード明細で経費の存在がしっかり確認できるのであれば、領収書を紙あるいはノートに貼らずに、月毎にホッチキスでとめる、または月毎に封筒で保管する等、手間を省き、領収書保管することもおススメです。

 

それでは。

難易度 やさしい < ふつう < 少し細かい
難易度は、経理初心者~若手経理ご担当者の方くらいを目安にしています。

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