【コラム】方針と目標の違いを理解する
2017年12月17日経営方針、予算方針、来年度の方針など「〇〇方針」というものがあります。
「抱負」に近い言葉で、会社でいえば「売上を拡大する」「利益を出す」「知名度を上げる」「人を採用し、教育する」といったところです。
もう少し踏み込んで、「売上高を10億円にする」「利益を1億円出す」「市場シェアを10%拡大する」「人材を5人採用する」とするとどうでしょう。数値で測定できるようになりました。これを「目標」といいます。
「方針」とは方向性であり、計画であり、ビジョンへのベクトルをいい、「目標」とはその方針を具体的に数値に落し込んだものをいいます。
会社経営では当然、経営者が意識しなければならない違いであり、「方針」で留まらず、「目標」まで落し込む必要があります。
「目標」なので、具体的に、どのくらいを(数値)、どのようにして(戦略)、そして、いつまでに(期限)です。
「目標」まで落し込むことで、どこまで頑張ったのか、実行したかしていないのか、結果を出しているのか出していないのか等々、実績と具体的に比較することができます。
この目標と実績との比較が最も重要であり、ここまでやってはじめて、方針と目標の違いを理解し、最後までやり遂げたといえると思います。
しかし、実際に、次のような会社が少なくありません。
・方針と目標の違いを頭ではわかっているが、両者がリンクしない
・方針は立てるが、具体的に目標まで落し込まない
・方針を立て、具体的な目標まで落し込んだが、その後、実績との比較分析をしない
このような会社では、「がんばった」「すごく努力した」という曖昧な評価で終わり、最後までやるという意識が会社全体に芽生えません。
方針と目標の違いを理解し、目標を具体的にする。目標と実績の比較分析を行う。小さい仕事一つ一つでも同じです。
これを丁寧に行うことで、
①全体に最後までやり遂げるという風潮が生まれ、
②努力ばかり評価するといった曖昧さを残さず、
③結果を出す、
④次の目標を策定できる
という正しい経営のサイクルに乗ることができると思います。
この辺を疎かにせず、まずやってみるのは如何でしょうか。
それでは