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【会計】税効果会計は必要か否か(難易度:やさしい)

2017年06月13日

今回は、そもそも税効果会計とは何か? または、大企業だけでなく、中小企業にも必要か?といった話です。

ここでは、少し入り方の角度を変えて、税効果会計というものをものすごく簡単に説明します。(会計基準の中身はここでは割愛します)

 


企業会計は発生主義を前提としており、収益と費用の対応、期間対応というものを重視します。

これは、損益計算書上では収益や費用などが対応していないこと、いわゆる「歪み」を生じさせないということです。

普段何気なく計上している未払法人税等は、その実態は、未納税額の引当計上であり、実はこれも「歪み」を解消するためのものです。

そして、皆さんご存知のとおり、未納税額の引当計上の相手勘定は、税金という費用項目です。

 

(借方)法人税等 ×××  (貸方)未払法人税等

 

そして、その税金という費用項目(法人税等)は、「課税所得の加減算項目」によって動いてしまうもので、未払法人税等を計上したからといっても、まだまだ「歪み」を生じさせていました。

そこで、この「課税所得の加減算項目」にも着目し、所定の項目に法定実効税率を乗じることで、繰延税金資産(あるいは繰延税金負債)を計上して、完全に「歪み」を解消します。

 

(借方)繰延税金資産 ×××  (貸方)法人税等調整額 ××× 

 

これが税効果会計というものです。

そして、税金を費用と考え、企業会計が「歪み」を生じさせないことを重視する以上は、税効果会計は必要なものといえると思います。

 


とはいえ、これは会計の経営面や開示の話で重要なのであって、税務だけでいえば、やってもやらなくても課税所得計算には全く影響しませんね。

 

それでは。

難易度 やさしい < ふつう < 少し細かい
難易度は、経理初心者~若手経理ご担当者の方くらいを目安にしています。

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