【コラム】その動機は善なりや、私心なかりしか
2020年03月11日「自分だけが良ければいいという狭量な思いや、人を蹴落としてでも自分だけが利を得ようとする邪な心をもつ人は、一時的に成功を収めることはあっても、やがて没落する人生を送ることになる。」
「事業を興すとき、新しい仕事に携わるとき、それが人のためになるか、他を利するものであるかをまず考える。そして、たしかに利他に基づいた「善なる動機」から発していると確信できたことは、必ずや良い結果へと導く。」
私が尊敬する経営者稲盛和夫氏の言葉です。
1979年生まれ、40歳になり、今年大厄を迎えました。
前厄である昨年は、忙しさも重なり、一生懸命になればなるほど、仕事上でもイライラすることが多く、パフォーマンスにも影響が出ていたのでしょうか、昨年下半期~年末では新規のお客様も契約に至らず、逆に既存の仕事をロスする、ということがありました。
これらは独立して初めてのこと。
年末には、その1年をよくよく振り返り、反省し、辿り着いたのは「利他」の心でした。
他者を思いやり、ときには自らを犠牲にしても他のために尽くす。それが仏教の言葉で「利他」といいます。
稲盛氏はこの「利他」を重んじ、善なる動機を判断軸にして経営をやってきたといいます。
確かに良いとき悪いときというものは振り返ってみると、
自分のためだけを考えて行動したものは、自分のため、と強く思って行動していても、結局は自分のためになっていないことが多く、
人のため、と思って行動したことは、往々にして自分のためになっていることが多いです。
大厄にあたる今年は、「謙虚」「感謝」加えて「利他」を重視ですが、
もう一つ、私が経営判断の基準と据えたものがあります。
「正しいことをする」
当たり前のことですが、、、
これを
「この判断基準は、『会社にとって』正しいかどうかではなく、『私にとって』正しいかどうかでもなく、『人間として』正しいかどうかだ。」と稲盛氏は仰います。
なかなか『人間として』正しいかどうかとは難しい命題ですので、
「相手が喜ぶことをする」
とシンプルに考えることにしています。「世のため、人のため」です。
今年、大厄の年。
会計士、税理士として、会計の専門家として、「利他」および「正しいかどうか」の判断軸を大事にして乗り切りたいと思います。
それでは